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2011.05.27
キーワードは1985
先日、様々な分野で活躍中の、野池政宏氏のお話を伺ってきました。
野池氏の提唱する「自立循環型住宅」に出会って以来、何度かその講演を拝聴する機会があり、そのたびに「エネルギーの使い方や暮らし方を、ちゃんと見直していかなければ」との思いが強くなります。
このマークは、年間消費電力を抑え、1985年当時の消費電力まで戻そうとの趣旨で野池氏が新たに提唱する「Forward To1985 energy life」という活動のロゴマークです。
(ちなみに、1985年といえば我が家では娘が生まれた年になるのですが、そのころの暮らしが不便だった記憶はありません)
いずれ枯渇する石油・石炭などの石化燃料。
それらを使って作る電力を使用して、寒い冬に半そででも過ごせる快適さは必要ではないと思いますし、暑い夏に窓を締め切り靴下を履いてすごすことが自然だとも思えません。
たとえば、冬は太陽光を室内に取り入れやすい家。
たとえば、夏の日射を部屋に入れない家。
たとえば、季節の風が気持ちよく通り抜ける家。
それらに、人類の英知を集めて作り上げてきた省エネの技術や熱変換技術をうまく足していくことで、「消費電力の削減」は画に描いたもちではなくなります。
産業を衰退させる削減方法ではなく、無駄や過剰を家庭からそぎ落とすことで、年間消費電力を1985年当時に戻すことができたなら、原発は必要なくなります。
次代を担う若い人々に、エネルギー枯渇の不安や、放射能汚染という負の遺産を残さないためにも、この問題にはきちんと向き合っていかなければいけないと思います。
長谷川