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2011.08.18
岐阜の建物
白川郷の合掌造りの家を見てきました。
伝統的な免震構造「コマ尻」や通し筋交いなど、日本人の木造り建築物に対する知恵をつぶさに見ることができて、ちょっと感動!
また、屋根の葺き替えを村人が総出で手伝うなど、集落のつながりを大切にする習慣や暮らしぶりも、震災後に見直されている古きよき日本の姿なのかな?なんて考えたりして。
白川郷の家
今回、実物を見て「すごーい!」と感じたものが、「柿(こけら)葺き」という屋根葺きの技法でした。
水に強いさわらを薄く割り、何層にも重ねて屋根の仕上げ材に用いるんですが、要するに「木の板で屋根を葺いている」状態です。
雪の重さに耐える軽い屋根材として木の板を使うなんて、目からうろこでした。(差し替えが出来るようになっているのも画期的)
こけら葺きの屋根
このほか、市街地の街道沿いの家々にある「うだつ」
隣家とぴったりとくっついて建っているため、いったん火災が起きるとすぐに延焼してしまいます。
それを防ぐために考えられた隔壁が「うだつ」です。
実用本位でなく、意匠としても家の格を上げてくれてます。
(そうそう、この「こけら」や「うだつ」、建築用語としてではなく使われているのに気づきましたか?
劇場などの完成時初演に使われる「こけら落とし」や、なかなか出世しないことをさす「うだつが上がらない」は良く聞きますね。)
へぇ~!と、とても勉強になった3日間でした。
長谷川