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2011.11.23

木が持つ力

私の好きな建物のひとつに、会津若松市にある、通称「さざえ堂」があります。

この建物は、白虎隊の自刃の地として有名な福島県会津若松市の飯盛山中腹に、1796年に建立された六角形のお堂です。
正式名称は「円通三匝堂」(えんつうさんそうどう)というそうで、三十三観音をお参りするために、上り下りがすれ違わずに、一方通行できる不思議な構造になっています。

一昨年訪れたときには、非常に混雑していて拝観することを断念してしまい、実際に上り下りの通路を体験することは出来ませんでしたが、その外観にすっかりはまってしまいました。



215年という歳月を過し、すっかり色褪せてしまった建物ですが、古人の技術と木の持つ強さがこの建物に凝縮されています。
都の名だたる武将や公家たちが、金に飽かして建立した寺社とは違い、東北の雪深い地で、観音様のお参りをする民衆のために建てられたさざえ堂は、この春の大震災にも耐え、今も毎日拝観の方たちが訪れているようです。

木の持つ力に惹かれ、次世代へも伝えていける「木の家」をご提供していきたいと思っている私に、こうした建物はエールをおくってくれます。

長谷川

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